理想の大型サドルバッグが欲しい
数年前から流行っているバイクパッキング。その主役といえば、間違いなく「大型サドルバッグ」でしょう。
僕はずっと伝統のキャリア+サイドバッグ派だったんですが、以前旅中に出会った方が使われているのを見て、身軽なスタイルに感銘を受けました。多少制約はあれど、やはり軽いのは正義ですね。
それ以来、いつか大型サドルバッグが欲しい、と考えてきました。
そんな僕が考える、理想のバッグは
- 完全防水
- ホリゾンタルで出代が短くても取付け可
- 揺れに強い
というもの。旅中に大雨に降られた際、完全防水だと安心感が本当に段違いなんですよね。
しかしながら、完全防水のバイクパッキングギアとなると、意外と選択肢は多くありません。よくある「防水」は大抵詰めが甘く、縫目やジッパーから浸水してしまいます… (一度フレームバッグで痛い目みました。YKKなど普通の止水ジッパーは大雨には無力です)
となると、主要海外メーカーに絞れば「オルトリーブ シートパックM」と「アピデュラ Expedition」のほぼ一騎討ち。
かなり悩みましたが、最終的にパニアバッグにおける信頼の実績から、オルトリーブを選択しました。
オルトリーブ シートパックM 11L
サイズ感
カラーは旧型のスレートで、下の写真はロールアップし少しコンパクトにした状態。
新旧の違いは
- 色
- 上面ドローコード
- 空気抜き弁の引き手
の3点のようです。
サイズMを選んだ理由は、シートポストの出代です。16.5LのLの方はかなり要求値が高く、明らかに取り付け出来そうになかったのでコチラにしました。
容量の差はフロントバッグで埋めるか、潔くキャリア+パニアにするかで対応可能と判断しました。
実際、実物を手にしてみると、大き過ぎず小さ過ぎずといったサイズ感で目論み通り。特に2-3泊ぐらいまでにピッタリな気がします。
重量
実測338g。公称325gなのでそこそこ正確かと。
アピデュラExpedition 9Lも公称325gなので、軽量性に関しては容量を考えるとややこちらが有利でしょうか。
取付け
見切り発車で購入したので、不安な部分でしたが…
やはり、一苦労ありました。
恐らくスローピングなら殆どの場合問題ないと思いますが、僕の自転車はクロモリホリゾンタルでポストの出代が短い。しかも、シートチューブのクランプ部分が長めです。シートピン方式ならまだ良かったんですが…。
こうなることを想定してサイズMを選びましたが、取付位置がクランプと重なってしまい、そのままでは安定した取付けは不可能。一応付きはしますが、グラグラ揺れます。
オルトリーブのシートパックは下部にしっかりした補強板が入ってるんですが、その板がパイプに密着するように取付ける必要があるんですよね。
残念ながら、ノーマル状態ではあと一歩でアウト。
そこで、このように
ゴム製シムで段差を埋めることで、なんとか取付け出来ました。なおこのシムは、レックマウントスペアパーツの31.8→26/25.4mmのゴム製シムの縁をハサミで切って作りました。
装着状態はこんな感じ。
寸法としては超ギリギリ!これが取付可能なポスト長のほぼ下限と思います。
フレーム形状にもよりますが、基本的にサドルレール⇔シートステー間で12-13cm以上あれば大丈夫そうです。
細工なしで取り付けるなら、サドルレール⇔シートクランプ間でそのくらい欲しいですね。
そして、こちらが全体像。
工夫の甲斐あって、収まり良くインストール出来ました。走行中、垂れてタイヤと接触することもなさそうです。
※追記1
ポジションが少し変わってサドルが前にたら、スペーサーなしでも取付可能になりました。
サドルが3-5mmほど前進。ちょっとした違いですが、装着可否にはサドル前後位置も大きく関係するようです。
まだポストと完全には密着していませんが、グラつきなく、しっかりと取付けできています。
1.5kgのテントを詰めて試走してみましたが、ダンシングも余裕で可能でした。やはりというか、スペーサーありの場合よりも更に安定していました。
※追記2
シートポストをトムソンエリートに交換した所、さらにキッチリ取り付けられるようになりました。ポストと完全に密着。出代がギリギリの場合、ポストとの相対的なサドル位置やレール形状・ポストのヤグラ付近の形状・シートチューブの角度など複数要因が関わってくるようです。よく「現物合わせが必要」と言われますが、その理由に納得しました。
使用感
残念ながら、まだコロナで旅には行けてませんが、シミュレーションとして荷物を詰めて、近所を走ってみました。
冬用ウェアやダウンジャケットなどを詰めましたが、グラつくことなく安定して保持できました。かなりガッチリと固定されています。取付け部分に入っているプレートが良い仕事をしているようです。ダンシングもok。
ミノウラのサドルバッグサポーターも買いましたが出番は無さそう…
また、ドライクッションバッグ(ハクバ製Mサイズ)に入れた一眼レフも収納可能でした。もちろん安定しています。
まとめ
ちょっと最適化に時間が掛かりましたが、無事、取付けることが出来ました。
取付けさえ出来れば、そこは流石オルトリーブ。がっしり剛性感ある作りと、完全防水の頼もしさは圧倒的です。ロングライドと旅の両方で活躍するサイズ感もgood。
アピデュラなどと比べると情報の少ないアイテムですが、購入判断に役立てて頂ければ幸いです。
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